【「偉い人」とは?】

 ウクライナとロシアの状況が、緊迫しています。

 事実上、戦争状態です。

 戦争を始めるのは「偉い」人たちですが、犠牲になるのはいつも、そうではない人たちからです。

 では、「偉い人」とは、どんな人なのか。

 「役職が上の人」「年齢が上の人」・・

 そんな考え方もありますが、私は、ちょっと違うかなぁと感じます。

 例えば、王位制の国の王族は、生まれながらに「偉い」のでしょうか。

 やはり、手放しで「その通り」とは言えない気がしてきます。

 映画「ロード・オブ・ザ・リング」で、アラゴルンという人物が出てきます。

 彼は、街の人からは「変人」と見なされ、「馳夫」というあだ名で呼ばれています。

 けれども、ご存知のように、彼は王族であり、正統なる「王」の権利を持つ人物でした。

 そして、いざ決戦となると、彼は戦略において極めて優れた判断を下し、そして誰よりも強かった(まあ、少なくとも人間の中では、ですが・・)。

 それはなぜかというと、彼は常に各地を駆け回り(そのせいで「馳夫」というあだ名がついた)、最新の情報を入手し、また地形を勉強していた。そしてもちろん、自らの剣術の鍛錬なども怠らなかったのでしょう。

 つまり、どういうことか。

 王となる人物は、誰よりも賢く、誰よりも強くなければならないのです。

 だからこそ、国民から「王様は偉い」と言われる。

 王様がサボっていたら、そのうちその王族は滅びるでしょう。

 政治家も同じことです。

 自分たちのことしか考えない政治家は、尊敬されなくなります。

 「あの人は偉い」と、言われるようになりたいものです。